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ギャンブル依存の実話

【第6話】ギャンブル依存症の悪化の原因は彼女との失恋だったのかもしれません…

更新日:

彼女との失恋がギャンブル依存症の原因ギャンブルにハマっている人は何かしらを背負って生きています。

はじめるきっかけは何であれ、その後に依存していくのは必ず原因が隠れているのです。

僕もそうでした。

別れをきっかけに、以前よりもギャンブルに依存していくようになります。

 

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彼女との別れ際に借金のことを告白…

借金告白客観的に見て僕が他の女の子に行ったことは紛れもなく千尋への裏切り行為です。

理由を見つけてそれで別れようとしていたのかもしれません。一度時間をおいて、自分の気持ちを確かめたかったのかもしれません。

ただ、一つ言えることがあります。

一度離れてしまった心は、もう二度と戻ってはこないのです…。

一人ぼっちになったから、もう一度やり直したい?そんなことが許されるはずは絶対にありません。

しかし僕は自分の今の気持ちだけはどうしても伝えておきたかった。あとで後悔だけはしたくなかったのです。

どんなに失敗することが分かっていても一度やると決めたらやらずにはいられない…。

僕は自分に借金があり、ずっと悩んでいたことを千尋に電話で正直に告白することにしました。

彼女はしっかりと聞いてくれました。そして意外なことを口にします。

「お金は貸した所には全部返さなあかんよ」

貸した人を困らせるようなことは絶対にしてはいけないと言っていました。確かにその通りです。

貸した人のことまで考える、そんな優しさに惹かれていたのだと会話をしながら気付いたのです。

そしてこの言葉を聞いた時、

「もうあの時の二人には戻れない…」

そう確信すると、自然と涙があふれてきました。

案の定、今現在の千尋の状況を隠さず説明してくれました。

「今、付き合ってる人がいる」

「そうなん?」

以前、一度だけ趣味サークルのメンバーとオフ会をすると言って出掛けたことがありました。その時に知り合ったとのこと。

丁度僕が舞と連絡を取り合って不信感を持たれている時だったのです。

その頃にはもう僕との将来は考えられなかったんだと思いました。

込み上げてくるものがありました…。僕は電話越しで、泣きじゃくります。

「もう付き合われへんの?」

「完全に別れてしまうの?」

「ごめん、もう無理…」

「なんで?まだ好きだよ…おれ、千尋がいないと生きていけないよ…」

「ごめん…」

「なんで?俺が悪かったんだね…ごめんわかった…じゃあね…」

もう戻ってこない千尋の気持ち…全ては僕のせいなのです。

電話が終わってから、喪失感に襲われました。

しばらく離れていた時も、いつも心の中で支えになっていたのは千尋だったのです。

そう気付いたところで、もう時間は取り戻せない…彼女はもう戻らない…。

彼女に振られたけどやり直したい気持ち、後悔がまだ残っていた

彼女との別れもうこっちから連絡することはありませんでした。

伝えることは全て伝えましたが、それでもまだやり直したい気持ちが残っていました。

何度も電話をまたかけようと思いましたが、これ以上彼女を苦しめてはいけない…。

強く自分の気持ちを抑え込み、

「もう戻ってはいけない、もう過去のことだ」

そう自分に言い聞かせました。

こんな結果になるのは薄々分かっていましたが、現実を突きつけられると辛いものです。

彼女にこれまで辛い思いをさせたこと、寂しい気持ちにさせてしまったこと。後悔の念はどうしても消えません。でも消すしかないのです。自分で蒔いた種なのです。

暫くは何もする気になれませんでした。大学も、バイトもいっとき休むことにしました。気持ちをどこに持っていけばいいのか分からず、荒れ狂ったように夜の街に繰り出します。

もうどうでも良い感情が心を支配していきます。適当に声をかけ、その日だけの関係を繰り返しました。

普段はあまり飲まない僕でしたが、別れがあって以降夜の街で飲むことも多くなっていました。あるお店に立ち寄った時に流れたのがGLAYの「Way Of Difference」でした。

当時「あいのり」の主題歌なっていたこの曲が弱った心を、気持ちを、さらに容赦なくえぐり落とします。

逢いたくて 逢えなくて
長すぎる夜に光りを探しては 独りたたずんでいる
誰ひとり 優しさと強さがなければ生きては行けないと
教えてくれたのは 去り行くあなたでした

行き先は違う事 初めから知っていた二人だね

僕は大失恋をしてしまったのです。

現実逃避のための彼女は長続きはしません。1ヶ月、2か月ですぐに別れることに…。むしろ交際が長くならない方が、「気持ちが楽でいい」とも思っていました。

でも辛い記憶は薄れることはありませんでした。

そして、どんなに辛いことがあっても日常はどんどん進んでいきます。

大学は2度留年し、6年目に突入。就職活動もせず、自分のやりたいことすら見つけることが出来ていませんでした。

しかも、返せる当てもない借金は遂に170万円を超えます。ひとまずバイトをしながら借金を返し大学を卒業することだけに集中する…それしかありませんでした。

そんな時、僕を現実逃避させてくれたのが…ギャンブルでした。

しばらくほとんどやっていなかったパチンコに手を出してしまったのです。そして運良く大勝ちをすることも。

そこからまた毎日のようにホールに通い続けます。

ギャンブルをすると嫌な事がスカッと忘れられる

スロット依存確かに、ギャンブルで勝てた時は気分も高揚し嫌なことも一時的に忘れることが出来ます。

「あぁもう辛すぎるよ…」

そんな気持ちを断ち切ってくれるのが、ギャンブルの魅力でもあるのです。

しかし、それは一時しのぎでしかなく、現実に戻された時の喪失感は計り知れません。

特に借金返済の現実は、どうあがいてもやってきます。ずっとこのまま返済が続くと思うと恐怖でしかありませんでした。

やはり孤独になると、孤独な一人暮らしになるとギャンブルにハマりやすくなりますね。

そんな時、久しぶりに親友の川島から電話がかかってきました。

「おう、久しぶり」

「何年ぶりかな?久しぶり!どうした?」

「ごめん、ちょっとお金貸してくれないかな?」

「えっ…俺借金があってお金ないよ…」

「借金が返せなくて…3日後に返すから貸してくれない?」

僕も借金をしているからこそ、返済に苦しむ気持ちは痛いほど理解していました。

ただ、貸せるほど余裕はなかったので、ダメ元で他の金融屋で借りれるか審査を受けてみることにしました。

そして何とか10万円だけ借りることが出来たのです。そこから5万円を川島に貸しました。

「今日振り込んだから絶対に返してくれよな」

「うん、わかった。また連絡する」

そして、3日後…。

「おかけになった電話は、お客様のご都合により通話が出来なくなっております」

「おい、マジかよ!?」

なんと、電話が停まっていたのです。

僕は2日後に返済が迫っていてどうしてもお金が必要でした。

もう当てがなくどうすることも出来ず、消費者金融に電話して今回の返済が難しいことを伝えました。

借金の取り立ては恐怖でしかありませんね。少しだけなら待ってくれると言われましたが、金融屋もそんなには待ってはくれません。

お金が返せないと分かると、毎日のように催促の電話が鳴りました。

恐らく川島は返済にお金を回して、携帯料金までは払えなかったのでしょう。1週間ほど待ちましたが、連絡もなく2週間くらい経った日にやっと公衆電話から電話がかかってきました。

「ごめん、色々あって返せなくて。今振り込んだから…ただ、半分しか返せなかったよ、ごめん」

「なんで約束破った?おかげで返済が遅れたやん!どうしてくれんの?」

「日雇いして返すからあと少し待ってごめん…」

数日後に全額返してもらいましたが、信用情報がブラックになったのか、もう元金を借りることが出来なくなっていました。

返済と同時に元金を借りてお金を回していた僕は、今回の件でさらにお金に困ることになります。

もうすでに5社から借り入れしていて、月に5回の返済が待っていました。

手元に残っているお金はほんのわずかだったので、僕も日雇いの工場で暫く働くことにしました。いつもやっている夜間の物流のバイトは、少しだけ休みにしてもらいました。

深夜から朝方まで12時間ガラス工場で働き、日当はわずか8,000円です。食費や交通費を引くと手元には6,000円ほどしか残りません。

女性と比べ、男性の日雇いのバイトは種類も数も限られています。

ないよりはましなお金でした。

これで何とか数か月回していき、運送のバイトは結果辞めざるを得ない状況になっていきました。

ただ、こんなことしていても借金は減らず、返済が徐々に滞っていきます。自転車操業でしかないのですから当然ですね。

ヤバいと思いながら、考えついたのがクレジットカードに付いているショッピング枠を使うことでした。ある消費者金融のカードにはショッピング枠が付いていてまだ何とか使うことが出来たのです。

※これについてはお金を工面する方法でも紹介しています。

「使えるやん…助かった…」

ここからが本当にヤバいことになります。

(第6話終了。第7話へと続きます。)

【第7話】クレジットカードのショッピング枠を現金化するくらいに追い詰められていた 

【第5話】ギャンブル中毒の僕を癒してくれる26歳、年上女性との交際スタート♪

【第1話】浪人生の分際で彼女のためにカードを作って破滅した友人

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