ギャンブルばかりやっていると、やがて中毒のような症状に襲われることになります…。
仕事をしていても、友達と遊んでいても、家族と過ごしていても、ギャンブルのことが頭から離れず、ギャンブルを中心とした生活に…。
どうやって辞めればいいの?
そのギャンブル依存対策の一つとして、“運動” が推奨されています。
運動をすることで、あなたにどのようなことをもたらしてくれるのか?ここで詳しく解説していきます。
Contents
運動で得られる驚くべき効果
運動は体の健康だけでなく、精神的な健康や生活の質の向上にも大きく関わっています。
特にギャンブルと決別する闘いにおいて、その恩恵は計り知れません。
では、具体的に運動をすることで、あなたにどのような影響をもたらすのでしょうか?
脳へ良い影響を及ぼす運動効果
運動が脳に及ぼす良い影響は数多くありますが、中でも “エンドルフィン” の放出は特に注目されています。
この化学物質の放出によって、心と体はどのように変化していくのか?
このエンドルフィンについて深堀りしていきますね。
エンドルフィンとは?
エンドルフィンは、脳内で生成されるペプチドホルモンの一種です。
ペプチドホルモンとは、細胞内のタンパク質を活性化し、生理作用を引き起こすホルモンのことで、このホルモンは、素早く作用を始める性質があります。
このエンドルフィンによって、ギャンブルで勝ったり、思いっ切り笑ったり、心ときめく恋をしたり、その瞬間に快感や安らぎを感じます。
名前の由来は、「エンドジェニック」(体内生成の)と「モルフィン」(鎮痛効果のある麻薬成分)の組み合わせから名付けられました。
エンドルフィンの主な特徴は以下のとおりです。
- 鎮痛作用:自然な鎮痛剤として機能します。体内で放出されると、痛みや不快感を和らげ、快適な状態をもたらします。
- 気分の向上:ギャンブルで勝った時に気持ち良い状態になりますよね?これは、エンドルフィンの放出によって気分が高揚し、一時的な幸福感を感じるためです。
- ストレス応答の抑制:ストレスや不安を感じる時に放出されることもあり、心の安定やリラクゼーションを促します。
- 免疫応答の強化:一部の研究では、エンドルフィンが免疫システムの活性化をサポートする役割も果たしている。と示しています。
「幸福ホルモン」というニックネームがあるように、エンドルフィンは心身の健康や幸福感に深く関与していています。
日常生活の中でこれを増やす方法を知り、活用することで、より健康で満足のいく生活を送ることが可能になる。ってことです。
ただ、人間を駄目にするのも幸福ホルモンです…。
ギャンブルの興奮とエンドルフィン放出の関係
ギャンブルはエキサイティングな遊びであり、特に勝利した時には…特別な高揚感や喜びを感じるが…。
この時の興奮や快感は、エンドルフィンやドーパミンといった快楽ホルモンによるものです。
嬉しい経験や報酬を得たときに放出されるため、ギャンブルのようなリスクと報酬が絡む行動によって、多くのホルモンが放出されます。
しかし、ギャンブルで得られるこの興奮は短期的で、しばしばその後の失望や後悔につながります。
長期にわたるギャンブルは依存症のリスクを増大させ、心の健康や生活の質を低下させる可能性が極めて高いのです。
運動とエンドルフィンの放出
ギャンブルで得られる高揚感もいいのですが、実は運動によってもエンドルフィンを放出させることもできます。
また、運動の種類によってもエンドルフィン量は変わってくるのです。
有酸素運動とエンドルフィン
ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動は、持続的に行うことでエンドルフィンを効果的に放出させることができます。
この種の運動は、強度が低~中くらいの長時間行う運動であるため、その過程で体内のエンドルフィンレベルが上昇していきます。
高強度トレーニング(HIIT)とエンドルフィン
HIITは、短期間の負荷の高い運動と休息を繰り返すトレーニング方法です。
このような高強度のトレーニングは、エンドルフィンの急激な放出を促進し、その結果として「ランナーズハイ」を感じやすくなります。
エンドルフィンの即時効果
エンドルフィンの放出は、運動中や直後に疲労や痛みを軽減する効果ももたらします。
これは、エンドルフィンが自然な鎮痛効果を持っているためです。
そして、運動後の数時間〜数日の間に感じるリラックス感や幸福感も、このエンドルフィンの影響を受けています。
ギャンブルでホルモンが出ることはよく知られていますが、運動によっても放出されるのは意外に思われるかもしれませんね。
さらに、運動の効果はエンドルフィンだけにとどまりません。
運動をすることで、集中力と自己コントロール能力が向上する!
運動は、集中力や自己コントロール能力など精神的健康にも大きく貢献してくれます。
ギャンブルなどの誘惑に打ち勝つためには…これらの能力は欠かすことができませんよね?
集中力の向上につながる運動
運動は、心と体、両方に多くの利益をもたらしますが、特に認知機能の向上が期待できます。
有酸素運動はその中でも、集中力や記憶、意思決定能力に特に良い影響を及ぼすとされています。
ではこの有酸素運動によって、脳はどのように変化していくのでしょうか?
✔前頭葉の活性化
前頭葉は脳の最も発達した部分であり、複雑な思考、計画、意思決定、集中、そして感情制御などの高次認知機能に深い関係性があります。
有酸素運動をすることで、この部分の活動が活性化され、神経回路の強化や新しい神経細胞の生成が促進されていきます。
✔脳への血流の増加
運動を行うと、心拍数が増加し、結果として血流が増加します。
血流が増加することで、酸素や栄養素が脳により効率的に供給され、脳細胞の活動が活発になります。
特に、ヒッポカンプスという記憶に関与する脳領域への血流の増加は、学習能力や記憶の向上につながると考えられています。
✔神経成長因子の放出
有酸素運動は、脳由来神経成長因子(BDNF)というタンパク質の放出を促進します。
BDNFは、神経細胞の生存、成長、そして新しい神経回路の形成をサポートする役割があり、認知機能の維持や向上が期待できます。
これら運動による脳の変化は、日常生活の中で、注意力の向上や効率的な仕事の遂行、さらには学習能力の強化にもつながります。
自己コントロール能力の強化
自己コントロールとは、自分の行動や感情を適切に制御する能力のことです。
この能力は、適切な判断を下す際や、目標を達成する際にはなくてはならないものになります。
運動がこの自己コントロール能力を強化するメカニズムは以下のとおりです。
✔コルチゾルのレベルの調整
コルチゾルとは「ストレスホルモン」のことで、緊張やストレス状態になると放出されます。
適度な運動は、このコルチゾルの放出を抑え、結果としてストレスを軽減することにつながります。
そして、ストレスが軽減されることで、冷静な判断が可能となり、衝動的な行動が抑えられる。ってことです。
✔自己規律の養成
運動を習慣的に行うことは、一貫して目標を設定し、それを達成するという行動パターンをつくりあげてくれます。
例えば、週に3回のジョギングや毎日のストレッチなど、継続的な運動の習慣は自己規律を養う素晴らしい手段となります。
自己規律とは、「為すべきことを自分に強いること」です。
✔タスクの達成感
運動によって設定された目標を達成することで、自分自身の能力や価値を実感することができるようになります。
そして、自尊心の向上や自己効力感の増強、さらには自己コントロール能力の強化につながります。
要するに、運動は身体的な健康だけでなく、心の安定や自己コントロール能力の強化にも打ってつけ!ってことです。
このように、運動はギャンブルの誘惑に対する強力なツールとして機能します。
ギャンブルの短期的な魅力に取って代わり、運動を通じて得られる多くの恩恵により、健康で満足感のある生活を築くことができるのです。
では、普段あまり運動をしない人は、どのような方法で運動を始めればよいのでしょうか?
ギャンブルを辞めたい人、運動不足の人が運動を始める方法
ギャンブルの誘惑から離れたいと思っている人にとって運動は、その目標への有効なサポートとなり得ます。
もちろん、生活の質を向上させるためにも必要なものです。
ただ、日頃から運動とは縁のない人にとっては、運動することは、かなり難しいと感じることでしょう。
そこで次に、運動をスムーズに取り入れ、日常に組み込むための具体的な方法をご紹介します。
運動を日常に組み込む方法
持続的な運動習慣を身に付けるためには、日常生活に運動を上手く取り入れる必要があります。
多忙な日常の中で、どのようにして運動を取り入れることができるのでしょうか?
ここでは、運動を簡単に始められる方法や、運動を継続するためのヒントをお伝えしていきます。
① ウォーキング、ジョギングから始める
いざ「運動を始めるぞ!」と意気込んでみたはいいけど、何をしたらいいか分からない…そんな人も多いはずです。
であれば、まずは歩くこと(ウォーキング)から始めてみましょう。
ウォーキングは、特別な設備やトレーニングが一切必要なく、誰でも気軽に取り組むことができる運動です。
毎日の通勤時に歩く距離を増やしたり、ランチタイムに散歩したり、週末には少し長めのウォーキングをしたりと、意識して運動を取り入れるといいでしょう。
ウォーキングは手軽ではありますが、心拍数を上昇させ、健康維持にはとても有効です。
歩くだけでは物足りない…って人は、早歩きをすることで、さらに運動効果を高めることもできます。
そして、ウォーキングに慣れてきたら、次はジョギングに挑戦していきましょう。
ジョギングは、ウォーキングよりも少し負荷が高いため、心肺機能の強化やカロリー消費に効果を発揮してくれます。
家の近くに公園や河川敷があれば、気軽に始めることができるのもいいですね。
ただ…人目が気になってウォーキングやジョギングをやりたくても、その一歩を踏み出せない人がいるのも確かです。
「人に見られたくない……」って人は、一定数いますからね。
そんな人はフィットネスクラブを利用するのも一つの手段です。
② フィットネスクラブで運動を始める
フィットネスクラブは、多種多様なプログラムや最新のトレーニングマシンを提供しているため、自分の目的や好みに合わせて運動をすることができます。
ランニングマシンや筋トレなど、幅広い選択肢の中から、自分の興味のある運動を選ぶことができます。
しかし気になるのがフィットネスクラブやジムの入会金や月謝ですよね…。
以下はクラブやジムの平均相場になります。
- 公営ジム:1回あたり100円〜800円
- フィットネスクラブ:料金相場は、月1万円前後
- 24時間ジム:料金相場は5,000円〜8,000円程
- パーソナルジム:1ヶ月で換算すると10万円〜15万円
この中で一番安いのは公営ジムですが、設備があまり充実していないことや、ほぼ無料に近いため、利用者が多過ぎることも問題ですね…。
だからと言って、民営のクラブやジムは、月に1万円前後はどうしてもかかってしまいます…。
運動するのに、なるべくお金を使いたくないけど、設備はある程度充実したところがいい…そのわがまま十分理解できます(笑)
そんな人は、室内でできる デスクワーカー専用ダイエット をやってみるのもいいでしょう。
運動は始めてしまえば習慣になっていきます。そのきっかけをしっかりとつくっていくことが大切です。
まとめ
ギャンブル依存症は、あなたの生活を狂わせる一大事です。
ギャンブル対策としては色々ありますが、中でも運動はギャンブルを絶つ効果が期待でき、身体的な健康も精神的な健康も手に入れることができます。
ぜひこの機会に始めてみてくださいね(^o^)